佐々木寿美映の一言

2022.08.17

思い出の指輪

この8月15日で終戦77年の日を迎えた。
今年は沖縄復帰50年の年でもある。

青春時代、商店街の売り出しのくじで、本土に復帰したばかりの沖縄への旅行券を当てた。
父が珍しく「自分が行きたい!」と言い、父にプレゼントができたと嬉しく思った。
なんであんなに沖縄行きを強く希望したのか・・・

父は横須賀から戦地へ赴き、サイパン玉砕の前に飛行機で飛び立ったところ、
前方を飛んでいた戦友の機が敵機に撃墜されたそうで、
「自分は拾ったような命だ」と話していたのを記憶している。

終戦77年、沖縄復帰50年に伴い、戦中戦後のエピソードが多くの方々によって語られているが、
父はその時代にどのような思いで青春を過ごしたのだろう。
なんでもっと踏み込んで当時の話を聞かなかったのだろうと、悔やまれてならない。

今は父が沖縄の土産だと買ってきてくれた指輪が、とても大切な思い出になっている。

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