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2017.02.04
近衛 はな シネマ倶楽部

私と映画 「ゴジラ」、そして「シン・ゴジラ」の世界

『ゴジラ』、そして『シン・ゴジラ』の世界

ゲスト
●氷川 竜介さん(アニメ 特撮研究家・明治大学大学院客員教授)
●樋口 尚文さん(映画評論家・映画監督)

 

『シン・ゴジラ』

なるほど、庵野秀明さんの手にかかると、ゴジラはこうなるのか・・・
と、私は劇場でひとしきり唸りました。

庵野総監督がゴジラと真正面から向き合い、格闘し、咀嚼してご自身の世界のなかで蘇らせた、
新しくも王道をいく見事なゴジラだったと思います。

庵野さんは、実は怪獣映画にはもともと関心がなかったということで・・・
その創造の苦しみ(と、おそらく喜びも)はいかばかりであったかと想像されるのです。

作品づくりの歩みがみっしり記録された本『ジ・アート・オブ シン・ゴジラ』。
庵野さんのロングインタヴューでは、創作の核心に迫るお話が語られています。

ヴィシュアル的にも興味深い情報が盛りだくさんで、
『シン・ゴジラ』の完成台本もついているという超豪華本。
ちょっと高価で、異常に重たい本ですが、ファンならば買って損なしと思いました。

今回は、ゲストに樋口尚文さんと氷川竜介さんをお招きして、
ゴジラの世界について伺いながら、映画の本質にも触れるお話をしていただきました。

映画の今、そして未来。
映画をみて「泣けたか否か」、という評価がまったくナンセンスである
というお話にも、私は深く頷きました。

そんなことは、映画の価値とはまったく無関係である、と。
観客を子供扱いして、説明過多になったり、へんな盛り上げかたをしている映画が多すぎる、と。

そのとおりだと思います。
観客を信頼して、誠実に作られた映画が、今にわかに人気を集めているというのは、嬉しいことです。
(お客様が名前を挙げてくださいましたが、「この世界の片隅に」は素晴らしい映画でした。)

それにしても、1954年の元祖『ゴジラ』(本田猪四郎監督)は
怪獣映画の名作と言われているそうで、やっぱり面白かったです・・・。

それから、庵野さん自らが主演をつとめたDaiconfilm
「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発信命令」では、庵野さんのぶれない具合に感心しました。

いろいろと思うところの多い、ゴジラでありました。

 

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